熊本県菊池の観光情報
「浸みわたる水素水」を生む、菊池の魅力
今回は、「浸みわたる水素水」の母なる水の産地である菊池についてクローズアップします。おいしい水だからこそ、毎日の水素水習慣ができるというもの。そのおいしい水は、どのような土地から生まれているのでしょうか?
「浸みわたる水素水」の故郷でもある菊池は、古代から豊かな土壌と自然に恵まれ、多くの人が暮らしていました。歴史に名前が登場するのは1070年。藤原則隆公が領主として着任したことに始まります。則隆は、この美しい自然に感銘を受けたのか、姓を「菊池」と名乗るようになりました。
菊池氏は九州の豪族として、天皇や国を守るために幕府と戦ったり、南北朝時代には南朝方として足利氏と戦うなど、武芸に優れた一族として知られます。戦のさなかで劣勢となった時には、竹竿の先に短刀を縛り付けた即席の槍を用いて勝利を収めたことも。その後15代武光公の時には12年にわたって九州を統治する、一大勢力にまで発展しました。そこから生まれた「菊池千本槍」という言葉は、武士の勇猛果敢さや劣勢の側が創意工夫をもって戦に勝利することを表す、武士道の精神を表すまでになりました。
その後、菊池氏は時代の流れに押され、大友氏などの戦国武将に脅かされるようになり、文教に力を注ぐようになります。刀を筆に持ち替えて記した数々の書は、遠く京都までその名声が伝わっていたとも言われています。
菊池市では、そんな菊池一族のゆかりの地を巡るボランティアツアーも開催されています。菊池を訪れた際には、趣ある城下町で菊池の武士道精神を、そしてその後の文教精神を知る様々なスポットを地元の人とともにめぐってみてはいかがでしょうか。
菊池の美しい自然と温泉を楽しむ
菊池の魅力は城下町のスポットだけにとどまりません。前回ご紹介した菊池渓谷をはじめ、春にはマンサク、桜、シャクナゲが、夏にはアジサイやハスが、秋にはコスモスが咲き誇る美しい自然もまた、菊池の大きな魅力です。さらに5月から6月にかけては、二鹿来川(にかきがわ)と渡瀬川でホタルが舞う姿を楽しむこともできます。ちなみに菊池は水生のゲンジボタルと陸生のヒメボタルが生息するという全国でも有数のホタルの観賞スポットで、多い年には100m以上にわたりゲンジボタルの乱舞を見ることもできるのだそう。清らかな水のある場所でしか生きることができないホタルがこれほどまでに生まれるのは、やはり菊池の土地が清冽な水に恵まれてからこそといえるでしょう。
さらに菊池には、渓谷巡りなどで疲れた旅の身体をいやす、温泉も楽しむことができます。肌に吸い付くような濃厚な湯は「化粧の湯」と呼ばれるほどで、市内には三十あまりの源泉があります。そのほとんどが40数度という温浴に適した温度のため、多くの施設が「源泉かけ流し」であるのも魅力です。
観光に来たなら欠かせないグルメも、菊池の自慢です。大自然にはぐくまれた健康的な牛や豚をはじめ、四季折々の果物や野菜がたくさん採れる菊池には、おいしいものがいっぱい。清らかな水と特産品のフルーツをうまく使ったアイスクリームやシャーベットなどのスイーツも充実しています。野菜や果物は全国にも直販しており、一口食べればその豊かな大地を感じることができるはずです。
美味しい水を生み出す菊池渓谷と咲き誇る花々、幻想的なホタル、そして温泉と農産物。菊池の魅力はきれいな水が生み出したと言っても過言ではなさそうです。
「浸みわたる水素水」の故郷でもある菊池市の魅力は、まだまだ語りつくすことはできません。ぜひ一度、この地を訪れて、その魅力に触れていただければと思います。