水素濃度
高濃度の水素水を作るには?
せっかく水素水を飲むのであれば、高濃度のものを選びたいものです。けれども、水素水の作り方はひとつではありません。水素水の研究自体が新しいため、技術が日々進歩しているからです。まずはご自身が手にしている水素水がどのように作られているか、確認することからはじめましょう。
【電気分解方式】
文字通り、水を電気分解して水素を発生させる方式です。中学校の理科で習った通り、水の化学式はH2O。これを電気分解するとH2(水素)とO2(酸素)になるのです。この方法(電気分解方式)は、家庭用水素生成器に多く採用されており、いわゆるアルカリイオン水を作る方法と同様で、同時に強酸水が作られます。以前は水素の濃度が低いといった問題がありましたが、最近は各社の技術革新で、高濃度の水素を溶け込ませているものもあるようです。
【水素ガス注入方式】
水素ガスに圧力などを加えて水に溶け込ませる方式です。工場で製造される水素水の多くはこの水素ガス注入方式を採用しています。水素ガスの充填方法はさまざまで、できるだけ高濃度の水素水を生成すべく、各社が技術を競っています。水素ガス注入方式は、短時間で高濃度の水素を水に溶け込ませやすいというメリットがあります。近年の水素水の研究については、この水素ガス注入方式を採用していることが多いようです。
水素水の基準「溶存量」って?
市販の水素水や水素水生成器を購入する時には、どこをチェックすれば高濃度の水素水が手に入るのでしょうか? 水素水の中に水素がどれだけ入っているかを示す値は「溶存量」という言葉で表されています。水素は軽く、気化しやすいものですので、どれだけ「水素を溶け込ませたか」よりも「水素が溶け残っているか」の方が重要になるのです。しかしながら、玉石混淆の水素水市場は、商品によっておよそ0.2ppm~1.6ppmと溶存水素量に差があるのが実際です。さらには、この溶存量を明示していない商品も出回っています。水素水を選ぶ時には、「水素水」「高濃度」といった商品ラベルに惑わされず、必ず溶存量をチェックするようにしましょう。
良心的な水素水メーカーでは、水素の溶存量を表示するだけでなく、出荷時に表示の溶存量を上回っているかどうかをチェックしています。こうした取り組みをしているかどうかも、水素水選びの参考にすると良いでしょう。
濃度を保つ水素水の保存方法とは?
水素水の効果をしっかりと受け取るためには、家庭での保管方法も重要になってきます。下記をしっかりチェックし、高濃度の水素水を摂るようにしましょう。
1.コップに入れて放置しない
水素は空気に触れると、飛んで(気化して)しまいます。ある実験では、コップに入れて放置すると、溶存量が2時間後には57%、12時間後には0%になってしまったという結果も。ですので、ペットボトルやアルミ缶、アルミパウチなどの市販品はそのまま飲むか、コップに入れた場合は早めに飲むのが基本です。密閉性の高いアルミパウチなら、飲み口の空気を押し出してふたをすることで、濃度を保ちやすくなります。家庭用生成器の場合は、作りたてを飲むとより濃度が高い水素水を摂れるでしょう。
2.沸騰させない
冬になると温かいものが欲しくなりますが、気化しやすい水素水の場合は「温める」という衝撃によって水素が気化してしまいます。鍋に入れてぐらぐらと沸かせば、水素水ではなくただの水になってしまいます。どうしても温かいものを飲みたい場合は、アルミパウチなどで密閉されている容器ごと、人肌程度に湯せんすると良いでしょう。
保存や飲み方を間違えると、水素水から水素が抜けてしまい、効果が全くなくなってしまいます。正しい保管、飲み方で水素水の恩恵をしっかりと受け取るようにしたいものです。